2012年7月26日木曜日

年老いたゲイやレズビアンの生活は楽しいのか!?

この間、実家に帰りました。
母には僕がゲイだとカミングアウトしていません。
実家の居間で、母は録画していたオリンピック特集のTV番組を見ていました。
母はなぜか「オリンピックが開催されるイギリスでは同性婚が認められている」
という字幕テロップが流れているところで、番組を一時停止させていました。
なぜだ~!!?? たまたまなのか~!!??


というお茶の間でのひとコマはさておき・・・


今日は、僕が個人的に今までで一番勇気をもらったIt Gets Betterの動画を紹介します!


僕はゲイ男性で、ゲイの知人・友人もいますし、ゲイでない知人・友人もいますし、
家族(親と兄弟)もいますし、周囲の一部の人たちにはカミングアウトもしています。
今は安心して生きていける状況にあります。


だけど、今でも元気のない時とかに、たまに思うんです。


「ゲイって、年老いたら結局は一人で寂しく過ごすことになって、
最後は誰にも知られることなくひっそりと死んで行くのかな?」
って。。。


昔はこういうことを結構しょっちゅう思ってました。。。
悲しいですよね。
特に、同性愛者でない男の子のことを好きになっていた時に
そういうふうに考えががちでした。。。


でも今は、そう考えることはなくなってきましたし、
実際そんなふうな悲しいことにはならないだろう、と思っています。
それに、そういうふうに未来を悲観すること自体が、
自分自身に何も良いことをもたらさないばかりか、
自分にとって有害であると思っています。


最近、2010年12月の宇多田ヒカルのライブ映像を見たのですが、そこで彼女は、
「最近わたしは『自分を大切にする』とはどういうことなのか、わかってきた」
「自分を大切にできるようになったら、周りの人も自然に大切にできるようになってきた」
と言っていました。
それを聞いて、僕は、「ほんとにそうだよね」って、思えたんです。
彼女の気持ちがとてもわかった気がしたんです。


だとしたら・・・


『ゲイは年老いたら一人寂しく過ごすことになる
 だから自分も年老いたらそうなる
 そんなふうに考えて、今、暗い気持ちになる』


これって、、これから先の未来が良くないことになると考え、
自分のその考えによって自分で自分を苦しめているわけです。
そんなふうにして自分を苦しめることは、
「自分を大切にする」のとは正反対のことをしているわけです。


僕は宇多田ヒカルじゃないですけど、僕だって、自分を大切にしたいんです。
だから、未来が悪いものになると考えて今の自分を苦しめるなんてことは、
僕はしたくないのです。


でも、ふとした瞬間に・・・
上に書いた悲しい考えが、
(ゲイは年老いたら一人寂しく過ごすことになるのだという悲しい考えが)
今でもふと頭に浮かんでくることがあるんです。


そんな時でした。


70才くらいのゲイやレズビアンの人たちのIt Gets Betterの動画を見つけたんです!


It Gets Betterというのは、若いゲイやレズビアンなどLGBTの人たちに向けて
「今は大変かもしれないけど将来は必ず今よりも良くなるから頑張って♪」
というメッセージを動画にしてYouTubeにアップするムーブメントのことです。
(詳細はWikipediaをみてください)


この動画を見て,すごく勇気をもらいました。
ゲイだからといって、年老いて一人で寂しく過ごすなんてことはない
となぜだか確信することができました。


素晴らしい動画だと思います。
日本語字幕を付けましたので、是非みてください。
(字幕はイマイチかもしれませんけど、ぜひ見てください♪)




で、年老いたゲイやレズビアンの実際の生活やお金のことがどうなのか?
に関してはにじ色ライフプランニング入門」という本を近いうちに買って
読んでみようと思ってます。


2012年7月5日木曜日

僕がゲイ(同性愛者)動画をYouTubeにひっそりとアップするわけ(のひとつ)

僕がYouTubeで色々ゲイの動画を探しても
あまりたくさんは見つからなかったんです。

でもある日、
ゲイの男性がカミングアウトしている動画をたくさん見つけました。
自分がゲイだとわかって、友達にカミングアウトし、
そして家族にもカミングアウトした、という話を
ゲイの男性がYouTubeで顔を出して話している動画です。

カミングアウト・ストーリーというらしいです。
YouTubeで「coming out story」と検索してみてください。
たくさんヒットします。
女性(レズビアン)のカミングアウトストーリーもあれば
男性(ゲイ)のもあります。

カミングアウト・ストーリーは、どれも同じようなもので、
面白みがないと思うかもしれません。
だからYouTubeでカミングアウト・ストーリーを見ても
別に面白くないと思うかもしれません。

でも、すごいことだと思うのです。

何がすごいって、
YouTube上に自分の顔をさらけ出して
自分の話をしている人数がすごい!
そう思うのです。

ちゃんと数えることはできないくらいいます。
500人は絶対にいると思います。
(1000人くらいいるんじゃないでしょうか)

で、ここからいきなり話題が飛ぶようですが‥

今現在、2012年の日本では、
ゲイ(同性愛者)はいないことになっている
と思うのです。

ゲイとか同性愛者はテレビとかには出てくるけど
自分の身近にはいない。
日本にいる多くの人はそう思っていることでしょう。

そういう意味で、今2012年の日本では、
ゲイは見えない存在になっている、
と思うのです。
このことに関する動画を見つけたので、その動画について後日ブログ記事を書くつもりです)

本当は、ゲイの人って、
「石を投げればゲイにぶつかる」
というくらいに、たくさんいると思うんです。

だけど、ゲイはたくさんいるのだ、ということが
わかっていない人が、今2012年の日本には多いと思うのです。

それには色々な理由があるのだろうけど、
ひとつには、カミングアウトしているゲイが少ないということが
いえると思うのです。
(もし50万人のゲイが各々20人にカムアウトしたら
 1000万人の人がカムアウトされる、という単純計算になる♪)

もちろん、皆がカミングアウトしなきゃいけない、
なんてことは全然ないです。
ゲイの人でもそのことをカミングアウトしていない人は多いだろうし、
僕自身も、学校とか職場とかでは基本的にはカムアウトしていなくて
ごくわずかな親しい人に対してだけしかしていないわけです♪

だからきっと、職場とか学生時代のクラスメートとかでは
僕がゲイだとは思っていない人の方が、多いはずです。
(多分そのはず!)

だから職場の飲み会とかで、
「彼女いないの?」
「なんで結婚しないの?」
「子ども好きでしょう? 」
「だったら早く結婚して自分の子どもを持つことを強くお勧めするよ」
「やっぱり自分の子どもは本当に特別だからねえ」
などと、僕がゲイではないという前提で、色々なことを言われるのでしょう。
(このことについては過去のブログ記事をみてください)

今2012年に日本に住んでいるゲイとして・・・

・日本にはゲイがいないとされていること
・同性愛者に対する知識が欠如している人たちが多いこと

とかは僕のフラストレーションになってるなぁと思います。(多分)

・同性愛者はどの国にも同じ割合だけいます(日本にももちろんいます)
・人口の2~5%、多く見積もれば11%が同性愛者だという報告があるそうです
・ですから同性愛は自然なことであり、何もおかしなことではないわけです
・どこにだって同性愛者はいるわけです
 (蛇足ですが、パリの市長もベルリンの市長も、同性愛者です)
 (アイスランドの首相もベルギーの首相も、同性愛者です)

といった知識を持ち合わせていない人たちが、
今2012年の日本には多いような気がするんです。

皆さん、もしかしたら、自分には関係ないことだと思っているのでしょうかねぇ?

そうですねぇ、実際、関係ないことなのでしょうねぇ。。
だって、生まれてから一度もゲイとか同性愛者の人に
会ったことがないと思っている人たちが、一体どうやったら
同性愛は自分と関係あることだ、などと思えますかねぇ。
(本当はこれまでの人生のどこかで必ずゲイの人に会っているはずだけど
 その人はあなたに対してはカミングアウトしてないゲイの人だったから
 あなたはその人がゲイだとは気付かなかったのでしょう)

そりゃぁ、自分には同性愛が関係あるとは思えなくても、ある意味、当然でしょう。

でも、これは、無知っていうやつなのかなとも思うわけです。
(無知でいることは、あまりほめられたことじゃないですし、
 人を傷つけますし、良くないことだと思います)

で、

僕はYouTubeにたくさんアップされている
カミングアウト・ストーリーに日本語字幕を付けて
日本人が見てもわかるようにして公開しているわけですが・・・

それは、日本のゲイの人に見て欲しいだけでなく、
一般的な日本の人たち(同性愛者についての知識を
持ち合わせていない日本の人たち)にも見て欲しいな♪
と思って、公開しているのです!

・どれだけ多くのゲイ(同性愛者)がこの世界に生きているのか
・同性愛は自然なことで、人口の数%が同性愛者なのだ
・どの世界にも同じ確率でいるのだ
・だから日本にもいるのだ

そんなことが少しでも日本の人に伝わればいいなと思っています。

・ゲイの人は普通にその辺にいるのだ

という知識だけでも持ってもらえたらいいなと思って、
カミングアウト・ストーリーの日本語字幕版を公開しているのです。

「差別反対!」
みたいな感じで声高に叫ぶのは、
ちょっと、自分のやり方とは違うかな~
とも思っています。

だから僕は、YouTubeにひっそりと動画をアップするのです。
そしてその動画が自然に話題になる日を待っているのです。

(僕はソーシャル・メディアが世の中を変える力を信じています)
(YouTubeは本当に偉大だと思っています)

で、今日の動画ですが、
サンフランシスコ郊外に住むゲイ男性、ジェイさんの
カミングアウト・ストーリーの日本語吹替え版です!
まだ見ていない方は是非見てみてください。

そして、よければ、僕が公開している他の動画も含めて、
ネット上(twitter、mixi、Facebookなど)で
話題にしてくれると嬉しいです♪


なおこの動画の日本語音声はミズキ諒さんによるものです。
(音声に若干の加工がなされています)