2012年6月30日土曜日

Glee/グリー カロフスキー 「いじめっ子はとても不安なのです」



今日はマックス・アドラーによるIt Gets Betterメッセージについて書きます。


マックス・アドラーは、アメリカのTVドラマ「Glee/グリー」で
カロフスキー君という高校生の役を演じています。
このドラマの中で、カロフスキー君は、
高校のアメフト部員で体育会系の少年、という設定です。


(ここからは、ネタバレしないように書きます。
 でも、少し、ネタバレしちゃうかもしれません。
 それが嫌な人は、この記事はこれ以上読まないでください♪)


彼は、自分が体育会系の「男っぽい」男性であるからか、
ゲイであることをカムアウトしているカート君をいつもいじめています。


またゲイのカート君だけでなく、
合唱部(グリー・クラブ)に所属する部員たち全員をバカにしています。
合唱部(グリー・クラブ)が「女々しくてオカマっぽくて格好悪くて
皆になじめないのけ者」の集まりだという理由からです。


そんな、最悪で凶暴ないじめっ子、という設定の役です。


つまり、


体育会系のアメフト部員のカロフスキー君は、
ゲイのカート君や合唱部(グリー・クラブ)の部員たちのことを、
「男らしくない」だとか「女々しくてオカマっぽい」といった理由で、
バカにして、目の敵にして、いじめているのです。


と、思っていたら・・・!!!


(ここから少しだけネタバレ的になるので、
 ネタバレが嫌な人は読み進めないでくださいね♪)


カロフスキー君がいつも彼らをいじめていた理由は、
○○だからなのです!!
(ネタバレしないために○○と書きました)。


そうなのです。
カロフスキー君自身が、とても不安な気持ちで毎日を過ごしていたのです。


いじめっ子は、強いのではなく、弱いのです。
いじめっ子は、自分の中の不安な気持ちをごまかすために、
他人をいじめているのです。


いじめっ子は、怖いから、不安だから、他人をいじめているのです。


自分が今「怖い」とか「不安だ」などと思っていることすら、
自覚できていない場合もあるでしょう。
いじめっ子は、不安な気持ちに向き合うことができない人たちなのだ、
とも言えるでしょう。


そういう意味で、「いじめっ子こそが負け犬だ (Bullying is for losers)」
というLady Gagaの言葉もあながち間違いではないと思います。
(Lady Gagaの言葉はこちらの動画の3分21秒のところをご覧ください


で、


カロフスキー役のマックス・アドラーのIt Gets Betterメッセージです。
 (It Gets Betterとは、ゲイ・レズビアン・バイセクシャル・トランスジェンダー
 などの若い人たちに向けて、大人たちが、「今は大変だろうけど、
 未来は必ず今より良いものになるから、今はなんとか耐え忍んで
 切り抜けてください」という動画をYouTube上で発信していく
 ムーブメントのことです。詳細はWikipediaをみてください。)


いじめっ子は、とても不安な気持ちでいる。
それをごまかすために(不安な気持ちに向き合わずに済ませるために)
他人をいじめるのだ。
ありのままの自分でいることは素晴らしいことだから、
自分はいじめられて当然なダメな人間なのだなどと思わないで。


ということなどを話している動画です。
日本語字幕を付けましたので、ぜひ見てください。
(このブログ記事の下の方に動画を貼り付けてあります)


なお、今回、この動画に字幕をつけるのは、
@utadakumiaii さんがツイッターでつぶやいてくださったことがきっかけになりました。
その @utadakumiaii さんからマックス・アドラーの
It Gets Betterメッセージについて、コメントを頂きました!
動画を見る前に、ぜひお読みください。


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 gleeのストーリーではカートのいじめというのが大きなファクターに
 なっていましたが、そのクライマックスに絡んでくるのが
 このマックス・アドラー演じるカロフスキーです。
 僕自身(ゲイだということではありませんが)いじめを受けてきましたし、
 セクシュアリティに悩んだこともあるので、
 まるで自分のことのようにストーリーを見守って来ました。
 この動画を見た時、なぜいじめっ子役がメッセージを発するのか
 意味が最初見いだせませんでした。
 カート役のような被害者側こそが語るべきはないかと。
 しかし今は違います。
 いじめを正当化する気はさらさらありませんが、
 いじめっ子にもそれをしてしまう理由がそれなりにあるのです。
 そして、いじめっ子を批判するだけではなく、
 そこを解決しなければいじめは解消しないんです。
 そんなことをこのカロフスキーというキャラクターは教えてくれた気がします。
 今でもセクシュアリティと自分の関係に悩む方々と時折知り合うこともあり、
 自分の時と変わらないなと悲しくなることがあります。
 でも、gleeのストーリーやこの動画にもあるように状況は、
 時代は少しずつ変わっていきます。
 彼らにそれが伝わることを祈っています。
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では、カロフスキー役のマックス・アドラーによるIt Gets Betterメッセージを見てください。



4 件のコメント:

  1. hey
    I saw the video that you were talking about living as a gay person in Japan. I am not gay, but I also have problem with liking people (well, i just say it that i like younger girls than anyone else). And yea, it has been hard to get through sometimes; i tried to hide what i really am and be someone else LIKE me. But now I'm feeling awesom just how i am. the way i am; im loving it. i'm a HS student and im doing a volunteer for children in japanese school, and those children really like me, so yea my life's been great. I just hope that everyone out there, no matter if in japan or wherever that are suffering from this kinda problem will realize that they are never alone... great website btw(y) PS:日本人です:D

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    1. >f.t,
      Thank you for your kind message. It is good to hear that things have been getting better for you as well. The person talking about being gay in Japan in the video is not me. I think that is a great video. I hope more people would make those videos of their own soon. Again, thank you for your support!

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  2. 先日NHK教育で放送されたグリー2「初めてのキス」を見て
    心にとげが刺さった気持ちでした。
    自分もセクシャリティを悩む者です。

    米国では大人気というこのドラマ
    ただ単に歌って踊ってみんなハッピーではなく
    地方で生きる高校生たちの悩みを真正面から視聴者に
    ぶつけて、心にとげを残していくから
    人の心をひきつけるのでしょうね。

    見た後に気になってしまい
    同じような気持ちの人がいないかと
    検索を繰り返してこのブログにたどり着きました。


    こういった問題を抱えている人が回りにいるんだと
    気づかされるドラマが日本でも作られると良いと
    祈念しています。

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    1. コメントどうもありがとうございます。
      Gleeは素晴らしいドラマですよね!
      次のシーズンもNHKで放送してくれたらいいなと思ってます♪

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